水の中で手がシワシワになるのはどうして?
(本日の準備は、ティッシュペーパーです)
お風呂の中に入っていた手は、しわしわになっちゃうよね。
君たちが年をとってしまったわけじゃないよ。
お風呂から出てしばらくすれば元に戻るもんね(^^)
じゃあどうしてシワシワになっちゃうかというと、
この手の皮をヒフ(皮膚)って言うんだけど、これが水を吸い込むんだよ。
えぇぇっーー!って思うでしょ。でもね、そんなに不思議じゃないよ。
だって汗をかくのは知ってるよね?
そう、皮膚の中の水分が、外に出てくるんだ。
外に出てくるということは、、、中にも入っていけるよね(^^)
でも、皮膚は、それより人間の中までは水を入れないんだ。
ずっとお風呂にはいていたら困るよね。
君たちが泥んこ遊びをしている汚い水が入ってきても困るよね。
皮膚はね。ばい菌なんかも体の中に入れないようにしているし、
体の中身が外に出ないようにもしているんだよ。
(ティッシュを何重にも折りたたんでください)
このティッシュが皮膚だとするでしょ。
ここに水をたらすと。。。ほら!しわしわになっちゃったよね。
乾くとしわがだいぶ無くなるよね。
ティッシュだと少しシワが残っちゃうけど、人間の皮膚はもっと
よくできているから、ちゃんと元に戻るんだよ。
皮膚はもちろん動物によって、役目は違うよ。
クラゲは、皮膚で海水の中の酸素を取り込んで呼吸するし、
象やサイみたいに、体を守るために物凄い硬い皮膚の動物もいるよね。
天才児ネット(もりした著)の本
【解説】
以下の皮膚の水分の話は、女性の方は、詳しいと思います。(笑)
外側から、表皮、真皮、皮下組織からなる人間の皮膚ですが、この
表皮の一番外側が角質層です。
角質層は、皮膚の水分を保ちます。皮膚の表面にある脂分である皮脂も
ある程度の水分をはじきます。
「セラミド」が、角質層を構成する角質細胞の間にあり、これが、
細胞同士を接続する役割をするとともに、皮膚の水分を保つのに
大きな働きをしています。
このセラミドが重要なので、化粧品の宣伝文句によく出てきます。
お風呂のときも、このセラミドと角質細胞が一時的に水分を吸収します。
これによって、角質細胞が大きくなり、元の形には納まりきらないため、
しわしわに見えてしまいます。
また、動物によって皮膚の物質透過性はもちろん大きく異なります。
クラゲのような、無脊椎動物などは、体液の濃度が海水と同じであるため、
海水が体内に入るのを避ける必要がありません。
したがって、海水から酸素を取り入れたり、老廃物を含んだ体液を
皮膚を通して排出します。皮膚呼吸は両生類でもされています。
多くの陸上動物の皮膚は、体内の水分を体外に奪われないように、
水分を通しません。
もちろん恒温動物の体温維持のためにも、大きな役割をしています。
追記
【読者の方からのお便り】
先週の「お風呂に長く入ると、手にしわが出来るのは何故?」
について、同じ趣旨の質問を3通頂きました。
(3人の子を持つ母さん、Mさん、Hさん)
そのうちの1通、Hさんからのメールをご紹介します。
> いつも、メルマガとっても楽しみにしています!
> 私の子供の頃にもメルマガがあったら・・・などと思い
> 楽しんでいます。
>
> 少し私的な話を・・・
> 私は、子供のとき入院生活が長かったため、科学の本を
> 借りては病室で実験?!をしていました。やらせてくれた病院の方や
> 母に感謝です。
> 普通、病室で実験出来ませんものね(^^;)
> 化学も好きでしたのでおかげさまで今は病院で仕事をしています。
>
> 日直の時などは、娘息子たちに色々見せてちょっと実験も出来たり
> するので科学好きになってくれました!でも、専門分野でなければ
> あまり答えられなくて、そんな時もりしたさんのメルマガがとっても
> 役に立つのです!
>
> ところで、『手のしわ』の話ですが・・・
> 水分をたくさん含むと指がしわになるなら、顔だって含みすぎたら
> しわになっちゃうんですか(・・;)
>
> そんなことは無いのかもしれませんが・・・
>
> ちょうどよく出来てるのかな?なんて思いました。
>
> だって、しわとってベビースキンにしたいのに
> しわが出来ちゃったら・・・考えたくもありません。
>
> 女性としては大変興味がありました!
> (変な質問ですみません)
>
> では、また次回楽しみにしています。
>
> まだまだ寒い日が続きます。風邪などひかぬように
> 頑張ってください(^o^)
シワが出来る場所には、共通点がありました。
実は、爪のせいだったのです。
皮膚が水を吸収して、角質細胞が大きくなり、ふくらみます。
爪のある指では、広がろうとすると、硬い爪に拒まれて、それ以上は
広がることが出来ません。したがって、シワができます。
顔や、お腹の皮膚の部分も角質細胞が大きくなり、広がるのですが
爪のような物がないため、逃げ場所があり、シワになりにくい。
というのが、真相のようです。
実験で、実感すると理解はより深まります。
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